保険の選び方ロードマップ|共働き家族が我が家に必要な保険を自分で決める順番

「我が家に必要な保険って、結局なんなんだろう」。
共働きで子どもがいて、住宅ローンもある。収入はあるはずなのに、教育費とローンで毎月そんなに余裕はない。
そんな中で「保険、足りてるのかな」「逆に払いすぎかも」と気になっても、何から考えればいいか分からないまま止まっている。これは、よくある状態です。
このページは、保険代理店で11年間、1,000世帯以上の相談を受けてきた経験から、「我が家にいくらの保障が、どんな種類で、いつまで必要か」を自分で決められる順番を1枚の地図にしたものです。
順番はシンプルで、上から「公的保険で引く→貯蓄で引く→残りを保険で持つ」の引き算。
この順で進むと、保険の種類・保障額・期間・目的が自分で決まり、あとは商品を比べるだけの状態になります。ここを自分で決められるかどうかで、生涯の保険料は数十万〜数百万円変わります。

各STEPの詳しい記事へは、このページからリンクで送ります。まずは「自分が今どこにいるか」を地図で確かめてください。
このロードマップを上から順に進めば、必要な保険の種類・金額・期間を自分で決められて、あとは商品を比べるだけの状態になります。
「まずは分けて考える」とは?
このブログの「分けて考える」には、2つの意味があります。
1つ目は、保障と貯蓄を分けること。
貯蓄を組み合わせた保険(いわゆる貯蓄型)は、その分保険料が大きくなります。

2つ目は、数字と感情を分けること。
数字を見ずに「不安だから」で決めると、これもまた保険料が大きくなります。

だから順番はこうです。
まず、自分の家庭に必要な保障額を数字で出す。
そのうえで、家庭の貯蓄の状況と、ご自身の感情で、必要額を調整する。
感情で決めることが悪いのではありません。
感情を入口にせず、最後の調整に使う。
それがこのブログのゴールです。
このページの使い方|保険選びは「上から引き算」で考える

「貯蓄型のほうがお得ですよね?」「結局、どの保険に入ればいいですか?」。
ご相談でほぼ毎週聞かれた質問です。1,000世帯以上の相談で見えてきたのは、8割くらいの方が「何から考えればいいか分からない」状態で、いきなり保険の”種類”から入って迷子になっている、ということでした。
終身がいいのか、医療保険は要るのか、がん保険はどうか。種類のカタログを上から眺めても、自分にどれが必要かは出てきません。順番が逆だからです。
正しい順番は、種類から選ぶのではなく、必要な保障”額”を引き算で出すこと。私自身も、自分の家計の保障はこの順番で組み立てました。公的保険で守られる分を引き、貯蓄で持てる分を引き、最後に残ったリスクだけを保険で持つ。
引き算の出発点は、もし保険も公的な支えもなかったら、まるごと自分で払うといくらかかるか。
この「必要になるお金の総額」から、公的保険と貯蓄を順番に引いていきます。
このページは、その引き算を4つのSTEPに分けた地図です。下の図の順に進んでください。

- STEP1:公的保険でカバーされる範囲を引く
- STEP2:貯蓄でカバーできる範囲を引く
- STEP3:残ったリスクを保険で持つ(種類・額・期間・目的を決める)
- ゴール:あとは商品を比べるだけ。迷えば無料相談を最終手段に
STEP1|公的保険でカバーされる範囲を引く

最初の引き算は、公的保険です。
日本は公的保険が手厚く、民間の保険を考える前に、すでにかなりの部分が守られています。ここを知らずに保険を選ぶと、公的保険と”二重”で備えてしまい、無駄な保険料を払うことになります。
共働き世帯がまず押さえる公的保障は、次の3つです。
- 遺族年金:一家の働き手が亡くなったとき、残された家族に支給される(死亡リスクを引く)
- 高額療養費制度:医療費の自己負担に毎月の上限がある(医療リスクを引く)
- 傷病手当金:病気やケガで働けないとき、給与のおよそ3分の2が最長1年6か月支給される(就業不能リスクを引く)
たとえば遺族年金は、共働きだと「夫が亡くなったとき」と「妻が亡くなったとき」で受け取りやすさが変わる、見落としやすいポイントがあります。死亡保障の必要額を出すうえで土台になる金額なので、ここで一度確認しておくと後がスムーズです。
まずは公的保険の全体像から。詳しくは【公的保険でどこまで備えられる?健保・遺族年金・障害年金の基礎】をご覧ください。

遺族年金の金額と、共働き世帯ならではの注意点は【遺族年金はいくら?共働き夫婦が夫・妻別に知る金額と2028年改正】で詳しく解説しています。

STEP2|貯蓄でカバーできる範囲を引く

次の引き算は、貯蓄です。
公的保険で引いたあと、短期の出費や一時的な収入ダウンは、手元の貯蓄でカバーできる範囲が出てきます。その分は、保険で持つ必要がありません。
ここで基準になるのが「生活防衛資金」。万が一のときに生活を立て直すための、すぐ使えるお金です。これがしっかり確保できていれば、短期入院や数か月の収入減は、保険ではなく貯蓄でしのげます。
生活防衛資金がいくら必要か、どこまでを貯蓄でまかなえるかは【生活防衛資金はいくら必要?共働き家庭の目安と貯め方】で具体的に計算しています。

STEP3|残ったリスクを保険で持つ(リスク別ナビ)

公的保険と貯蓄で引いたあとに残るのが、「保険で備えるべき領域」です。
ここからは、リスクごとに「種類・保障額・期間・目的」を決めていきます。とくに死亡リスクは、子育て世帯にとって最優先。残された家族の生活費と教育費に直結するからです。
下のリスク別ナビから、気になるところへ進んでください。すべてを完璧に埋める必要はありません。我が家に関係するリスクだけ決めれば十分です。
① 死亡|最優先・まずここから
「収入−単身分の支出−遺族年金」を残りの年数で。種類は収入保障/定期/終身、期間は子の独立まで。必要保障額の出し方が分かれば、ほかのリスクも同じ型で計算できます。
② 就業不能|働けなくなったとき
傷病手当金(最長1年6か月)で引いたうえで、長期で働けない事態に備える。必要月額の出し方は死亡の型を流用できます。
③ 医療|公的保険+貯蓄で足りるか
高額療養費と生活防衛資金で短期入院はしのげる。それでも持つなら「何を基準に選ぶか」。
→ まず医療費の自己負担がいくらで頭打ちになるか(高額療養費)を確認する
④ がん|高額・長期の治療リスクに限定して
公的保険でも自己負担はあり、長期化すると家計負担が大きい。限定的に検討する領域です。
この中でも最初に手をつけるべきは、死亡の必要保障額です。ここが決まると、就業不能や医療の必要額も同じ「引き算」の型で計算できるようになります。
死亡保障の種類・額・期間の決め方は【死亡の必要保障額はいくら?共働き世帯の計算式と決め方】で、シミュレーターも使いながら出せます。

※まずは30秒で我が家の設計図を確認
ゴール|4つが決まれば、あとは商品を比べるだけ

ここまで進むと、我が家に必要な「種類・保障額・期間・目的」が見えてきます。
この4つが決まっていれば、あとは条件に合う商品を比べるだけです。保険料の安さだけでなく、必要な保障が必要な期間ついているかで選びます。
そして、ここまで自分で決めたうえで「最後の比較だけ手伝ってほしい」と思ったら、無料相談を最終手段として使えばいい。順番が逆で、最初から相談に丸投げすると、相手の都合のいい商品に流されやすくなります。

自分で軸を持ってから相談すると、提案された商品が「我が家に合っているか」を自分で判断できます。これが、相談をうまく使うコツです。
よくある質問

どのSTEPから読めばいいですか?
上から順がおすすめです。公的保険(STEP1)と貯蓄(STEP2)で引かないと、保険で持つべき金額が出ないからです。すでに公的保険を理解している方は、STEP2やSTEP3から入っても大丈夫です。
全部のリスクに保険で備えないとダメですか?
いいえ。公的保険と貯蓄で引いて、残ったリスクだけで十分です。共働きで貯蓄もある世帯なら、保険で持つ範囲はかなり小さくできることが多いです。
貯蓄型の保険でまとめて備えるのはダメですか?
「保障」と「貯蓄」を1つの商品にまとめると、構造的にコストが上乗せされやすくなります。多くの世帯では、保障は掛け捨てで効率的に持ち、貯蓄は預金やNISAで分けたほうがシンプルです。条件が合えば貯蓄型が選択肢になるケースもありますが、まずは基本を理解してからの検討をおすすめします。
まとめ|順番が決まれば、保険は怖くない

保険選びが難しく感じるのは、いきなり「種類」から選ぼうとするからです。
公的保険で引く、貯蓄で引く、残りを保険で持つ。この順番で進めば、我が家に必要な種類・保障額・期間・目的が、自分の手で決まります。
同じ保障でも、この順番で考えられるかどうかで、生涯の保険料は数十万〜数百万円変わります。まずはSTEP1から、1つずつ進めてみてください。

考えるための知識は、このブログの中に1記事ずつ詰め込んでいきます。一緒に、自分が納得できる保険選びをしていきましょう。
次に読むべき記事
まずは公的保険でどこまで守られているかから。【公的保険でどこまで備えられる?健保・遺族年金・障害年金の基礎】

死亡保障の必要額を出すなら。【死亡の必要保障額はいくら?共働き世帯の計算式と決め方】

※自分で判断したあとの、最後の一手として
